屋根の種類について解説

コラム第2回|屋根の種類について解説!-重ね式折板屋根編-

前回の記事「折板屋根の種類について」では、折板(せっぱん)屋根とは?から始まって、重ね式やハゼ式という種類があることをご案内しました。
さて、今回はそんな重ね式やハゼ式のなかにも様々な種類があることから、その種類について・・・まずは重ね式折板屋根の種類からご紹介します。

重ね式折板屋根の種類

重ね式折板 88タイプ

重ね式折板88タイプ寸法

重ね式折板のなかではもっともポピュラーなのがこの88タイプです。「はちはちたいぷ」と読みます。ちょうど山の高さが88mmであることからこの呼び名になっているようです。他にも600mmの幅にちなんでW600(だぶるろっぴゃく)と呼ぶ人もいます。ルーフデッキ88やルーフ88とも聞きますし、地域によってなど様々な呼称があるようです。

比較的小規模な店舗や倉庫に使われています。働き巾が広いことから施工効率が良いのが優れた点です。また、積雪地方のカーポートに多く採用されているのも特徴です。ちなみに我が家のカーポートもこの屋根です。屋根から突き出したボルトにボルトキャップかかぶさっていて、サビ対策も施してあります。


 

重ね式折板 150タイプ

重ね式折板150タイプ  こちらは山の高さが150mmの150タイプ(ひゃくごじゅうたいぷ)です。88タイプが小規模だとすると、こちらは中規模の建物に使用されています。働き巾が500mmと88タイプに比べてやや狭くなりますが、山の高さが高くなり強度面では88タイプに比べて強くなっています。そして88タイプは「はちはちたいぷ」なのにこれは「いちごうまるたいぷ」とは読まないのは謎です。
 

重ね式折板 ルーフ66タイプ

ルーフ66タイプ屋根
最初の2つと比べて随分形が変わりました。
働き巾が700mmと広く、より経済的で施工効率を向上させたものになります。反面、山の高さが66mmと低いので、強度があまり求められない環境やちょっとした物置小屋などへ使われることが多いです。

 

その他の重ね式折板屋根

S60タイプ550タイプ

その他の屋根をご紹介します。
  •  S60タイプ・・元祖金属製折板屋根。どうやら昔はみんなこれだったそうです。新しい建物に使用されることは減り「そろそろ屋根を改修しようかな」と今の屋根を見たらこのS60タイプだった・・という場合が多くあります。
  •  550タイプ・・88タイプより強い強度を求めて作られたのがこちら。中規模の建物に使われるそうですが、登場頻度はやや低めとなっています。

以上、代表的な重ね式折板屋根についてご案内してまいりました。金属製折板屋根の歴史に詳しい先輩に聞いたところ、登場した順番はS60タイプ→88タイプ→550タイプ→150タイプ→ルーフ66タイプ、ということです。歴史を知るとまた違った視点で見ることができそうですね。

屋根メーカーさんは日々研究していらっしゃいますので、この他にもまだ種類は色々とあります。
「この屋根はなに?」と思う金属製折板屋根がありましたらお気軽にお問い合わせください。

次回は重ね式折板屋根の施工方法について解説いたします!
コラム第3回|折板屋根の施工方法について解説!-重ね式折板屋根編-